この記事はFIREロードマップのSTEP01:FIREを知るに該当します。
FIREロードマップ全体は以下の記事をご覧ください。
FIRE(経済的に独立して早期退職する)がとても流行っていますが、現実的なのでしょうか。
・資産を作るには時間がかかりそう・・
・一体どうすればFIRE達成できるの?
という人も多いと思います。
一般的にFIRE達成のためには、年間生活費の25倍の資産を構築する必要があると言われており、年間の生活費が400万円であれば、1億円の資産が必要になります。
でも!実は取り組みやすいFIREがあるのです。
FIREには以下の4つの種類があるのですが、リーンFIREは比較的目指しやすいものになります。
なお、キョビットは、2021年10月にリーンFIREと言える状態になりました。
その経験からリーンFIREという現実的なFIREがあることをお伝えしたいと思います。
この記事で分かること
・リーンFIRE達成に必要なお金と期間
・リーンFIREの生活イメージ
リーンFIREを目指すことで支出を削減できたりと家計の助けになるので、目指すだけでも損はありません。
それでは見ていきましょう!
実際問題、FIREはかなり難易度が高い!
まず、そもそもFIREの難易度は相当高いです。
総務省の2020年度の平均生活費を参考に、FIREに必要な金額を算出してみましょう。
世帯人数 | 平均的な毎月の生活費 | FIREに必要な金額 |
1人 | 15万円 | 4,500万円 |
2人 | 25万円 | 7,500万円 |
4人 | 32万円 | 7,500万円+子育て費6,000万円 |
単身者がFIREを目指す場合
仮に30歳単身者の平均的な収支で、貯金だけでFIREを目指す場合27年かかります。
年収 :450万円(手取り350万円)
生活費 :180万円(毎月15万円)
年間貯金:170万円
目標資産:4,500万円
57歳で達成なので早期リタイアとはちょっと言えないところです。
それに生活費15万円をずっと維持する必要があり、なかなか厳しいですよね。
4人世帯がFIREを目指す場合
4人世帯の場合は、子供2人の養育費を考慮する必要があります。
子供1人あたり大学まで通わせると3,000万円かかると言われているので、子供2人なら6,000万円になります。
子育て費用を考慮しつつ、夫婦2人の生活費をまかなう資産7,500万円を作ろうとすると、以下のような平均的な収支ではざっくり37年はかかりそうです。
年収 :900万円(手取り700万円)
生活費 :624万円 子育て後→ 300万円
年間貯金:76万円 子育て後→ 400万円
目標資産:7,500万円
30歳からスタートすると、67歳なのでもはや早期リタイアとは言えません。
将来的に70歳定年が普通になってくるかもしれませんが、もう少し早くリタイアしたいところです。
子育て家庭だとそもそもFIREするのが厳しそうです。
リーンFIREとは
そこでまずはリーンFIREを目指しましょうということになります。
リーンFIREのリーン(Lean)とは「痩せ細った」という意味であり、リーンFIREはゆとり費に極力お金をかけないスタイルです。
FIREを目指すポイントは、生活費を基礎生活費とゆとり費に分けて考えることです。
実はFIRE達成までにかかる期間は、収入の大きさではなく貯蓄率が大きく関係しているのですが、支出が小さければ小さいほど貯蓄率が上がり、FIREまでの期間が短縮されるのです。
そのため、ファットFIREよりもリーンFIREの方が達成しやすいです。
貯蓄率について詳しくは以下をご参照ください。
リーンFIREに必要なお金と期間
それでは具体的にリーンFIRE達成に必要なお金を考えていきましょう。
考え方のポイントは生活費を基礎生活費とゆとり費に分類することです。
単身者の毎月の平均的な支出は15万円とお伝えしましたが、この中には基礎生活費とゆとり費が含まれています。
必須生活費のみ抜き出すと毎月10万円ほどとなり、年間120万円の支出となります。
単身者の基礎生活費10万円のモデルケース
水道・光熱費:10,000円
交通・通信費:10,000円
そのため、リーンFIRE達成に必要な資産額は、年間の基礎生活費を25倍した3,000万円となります。
3,000万円は毎月12万円を積み立てて年率4%で運用した場合に、約15年で達成できる金額となります。
4人世帯も同様に、夫婦2人の基礎生活費を18万円に抑えれば、5,400万円の資産を作れば良いということになります。
夫婦2人の基礎生活費18万円のモデルケース
水道・光熱費:15,000円
交通・通信費:20,000円
毎月10万円を積み立てて年率4%で運用した場合に、子供が独立する23年後には4,500万円の資産となり、その後は貯金のペースが早まるので25年でリーンFIRE達成となります。
リーンFIREの生活イメージ
では、リーンFIREとはどのような生活イメージになるのでしょうか。
リーンFIREの特徴から考えてみましょう。
LeanFIREの特徴
・娯楽・趣味などに極力お金をかけない
生活費をとことん引き下げる必要がある
FIRE全般に言えることですが、生活費は少ないほど達成しやすくなります。
リーンFIREは、特に生活費を切り詰めるタイプのスタイルです。
とくに固定費の削減は必須です。
無駄な保険を解約したり、利用頻度の少ない車を手放したりする必要があります。
固定費の削減については、以下の記事でまとめています。
それだけでなく変動費も極力少なくなるように努力する必要があります。
新しい家具・家電に頻繁に買い換えるのではなく、同じものを長く大切に使うといったスタイルが求められます。
生活するのにお金は必要ない!時間的余裕が何よりも大切!という方にはピッタリなFIREだと言えます。
娯楽・趣味などに極力お金をかけない
もちろん娯楽・趣味についてもお金がかかるようなものは選択できません。
お金をかけずに楽しめる娯楽・趣味がある人にとってはあまり苦にはならないかもしれません。
図書館で本を読む、近所を散歩するなんてことはお金をかけず楽しむことができるものです。
さらにサブスクリプションで映画・音楽が見放題・聴き放題ですから、コストをかけずに楽しめます。
工夫すれば、お金をかけずに充実した生活が送れるでしょう。
リーンFIREの達成の仕方
では、リーンFIREを達成の仕方について考えていきましょう。
LeanFIREの達成の仕方
Step2:予算を決めて、ゆとり費をコントロールする
Step3:株式投資で資産を増やす
Step1:基礎生活費をとことん削減する
何よりも大切なのは、基礎生活費を削減することです。
基礎生活費を抑えながら生活することは、リーンFIREを目指しているときだけでなく、リーンFIRE達成後も必要になります。
また、いつかサイドFIREといった他のFIREを目指す場合も、ここのプロセスは同じです。
固定費削減は、生活満足度をなるべく落とさずに実行することが大切です。
コツについては以下の記事で述べていますので、ご参照ください。
Step2:予算を決めて、ゆとり費をコントロールする
ゆとり費を使っていく場合、年間予算を立てておくことがとても大切です。
1ヶ月単位では小額しか使えないゆとり費も、年間を通せば大きな金額となり様々な体験にお金を使うことができます。
例えば、月に1万円のゆとり費も年間では12万円になります。
国内旅行なら年に1回は行けそうですよね。
このように年間で使う金額を決めておけば、貯金のペースも乱れることが少なくなります。
キョビットが実践している予算の立て方は以下で公開しています!
株式投資で資産を増やす
実際のところ貯金だけでは資産形成のスピードが出ないため、固定を削減し、支出のコントロールができたら余剰資金で投資をしましょう。
インデックス投資をすることで、年率4%の運用は手堅く実現できるとされています。
特に、忙しいサラリーマンや子育て家庭においては、銘柄選定などを必要としないインデックス投資がとても適しています。
ここまでのStepで再現性高く、リーンFIREが達成できます。
なお、キョビットの場合は不動産投資で一気に資産所得を獲得できるようになりました。
不動産投資についてはなかなかハードルが高いと思いますので、興味ある方は以下の記事を参考にしてください。
リーンFIREから次のSTEPへ!
リーンFIREが達成できたら最悪仕事が無くなっても生活することはできます。
そのためお金のために働く必要がなくなるのです。
とはいえ、ゆとり生活費がほぼない人生もなかなか辛いものではないでしょうか?
ここは人の価値観によりますが、私は旅行が大好きなのでもっとたくさんのゆとり費が必要です。
ということで、ゆとり費が必要な方はぜひ他のFIREを目指しましょう!
次に目指しやすいのが、バリスタFIREもしくはサイドFIREとなります。
それぞれ働いているので純粋なFIREではありませんが、働いてゆとり費をまかなう一種のFIREになります。
それぞれのFIREについては以下でまとめて説明していますので、どのような特徴があるのかしっかり把握しておきましょう。
まとめ
普通にしていては到底実現できないFIREについて、難易度の比較的低いリーンFIREについて解説しました。
大切なポイントは、生活費を基礎生活費とゆとり費に分類して、基礎生活費を資産収入でまかなうことを目標とすることです。
また、貯蓄率を高めることが、FIRE達成の肝となります。
貯蓄率を向上させるには、生活レベルを落とさずに固定費を削減することがポイントです。
日々の生活でストレスを感じてしまったら、とても継続できないですからね!
リーンFIREを達成することで、生活のための労働から解放されるのと同時に、他のFIREを目指す足掛かりとなりますので、最初の目標地点にしてみてください!